第3話

不自然に心臓がドキドキしてきて汗が流れてきた。

これは蒸し暑い夜のせいだろうか?それとも……




次の日になり登校すると、案の定学校は大騒ぎだった。



「首吊りってマジ?」


「中庭だって……」


「あそこの桜の木の周りがブルーシートで囲ってたから、絶対あそこだよ」


「部活行くとき中庭通るんだけど……怖いよ」



教室のみんなは思い思いに大事件のことを口にしていた。



「でさあ……首吊ったのって誰?」



そこだった。



みんなの最終的な関心はそこに行きつく。



今の時点で知っているのは私だけだ。




きっと、その名前を聞いたときに恐怖するに違いない。



おまえたちが首に縄をかけたようなものなんだから……



なにも知らない奴らが首吊りの話をしていると、波多野佑真(ハタノユウマ)、鈴木奏(スズキソウ)の男子二人と岩瀬結奈(イワセユナ)、田島百音(タジマモモネ)の四人が教室に入ってきた。

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