12/24

 悩んでいるうちにクリスマスイブ当日になってしまった。


 父さんは結局降りてきた「平安歌人SF」がうまく形にならず、結局「あとで調べ物して書くリスト」に入れたようだ。


 平穏無事ならたいていのものがクリスマスプレゼントとして許せる、という話をしたら、両親ともいろいろ考えて、内緒でクリスマスプレゼントを用意してくれたらしい。どんなものだろう。


 母さんの焼いた立派なチキンをみんなでもぐもぐ食べる。たいへんおいしい。前回よりさらにギアをあげてきた感じだ。

 デザートにはジンジャークッキーとプリンが出てきた。クリスマスプディングは流石に日本人の口には合わないと思ったのだろう。

 ジンジャークッキーはほどよくからい。プリンのほうはクリームチーズがたっぷりだ。


 清少納言は「このプリンってやつおいしいよね」とおじゃる丸みたいなことを言っている。


 クリスマスの夜は、おだやかに暮れていく。(つづく)

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