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 学校はいつも通りであった。政子ちゃんが優等生ぶりを発揮しゴリ山田がリーダーシップを発揮し西園寺が金持ちオーラを放っている。

 そんなわけで下校する時間になった。新しいスノーダンプを買うのだ、という話をしていたら、政子ちゃんがよくわからない顔をしていた。


「雪かきに使う道具だよ。いっぱい雪が運べるよ」


「雪かきってやったことない……一軒家に住んでたら必須なの?」


「うん」


「うへえ……」


 政子ちゃんが宮部みゆきの小説みたいな悲鳴をあげる。西園寺が「スノーダンプなんか使わなくても除雪機が1台あれば」などと言い出し、ゴリ山田が「ふつう除雪機なんて一般家庭にはねんだよ」とツッコンでくれた。


「ぼくんちみたいに広い庭があるとどうしてもね」


「でた! 西園寺のお金持ちアピール!」


 みんなでケラケラ笑っていると母さんの車が見えた。みんなにまたね、と手を振って、母さんの車に乗り込む。後部座席では清少納言がモコモコに着膨れていた。(つづく)

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