遊女の話
第24話
私が通されたのは大部屋だった。
広い部屋に女の子が20人ほど寝ていた。
大部屋か……
「お由美。面倒見てやってくれ。新入りだ」
一番近くにいた子の肩を揺すって言う。
「はーい…」
気怠い返事が返ってきた。
「わたしはお由美。あんたは?」
「紅若…です。お由美姐さんよろしくお願いします」
16、7歳くらいのお由美に手をついて挨拶した。
例え歳下でも仕事の上では先輩だ。
それに教わるわけだから、礼儀はきちんとしないと。
「そんなかしこまらないでよ。私、そういうの苦手だから。お由美でいいよ」
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