第25話

「でも」



「いいから。それにあんたの方が歳上じゃない」



お由美は歳相応の愛らしい笑顔で言った。



「あんたの寝床はここね!」



お由美は自分の布団の横にある一畳ほどのスペースを指した。



「後で布団やら着物も渡されるから」



お由美の話だと、支給される布団に着物は有料らしい。


この場合だと天引きされる。



「とりあえず朝風呂まで時間あるから寝よう!眠いんだ」



時計がないから時間がさっぱりわからない。



私が吉原に入ったのは暗いのも明けて日も出ていたから、6時くらいか?



で、ふらふらしてこの見世を見つけて面接して……



だいたい7時半くらい?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る