第21話

「おめー、読み書きできるのかよ?」



「いや……達筆なのはさっぱり読めないけど……」



私だって読み書きはできるけど、この時代?の筆で書かれた字なんてさっぱりわからない。



「花魁なめてんのか!?」


「ひっ…!」



旦那さんに怒鳴られて身を縮めた。



「まあまあ。本気かどうかはこれからわかるから」



女将さんが宥めるように笑顔で言う。



「それに吹雪と二枚看板になれば見世も繁盛するじゃないですか」



「わかったよ。この件はおまえに預けることにするわ」



「あの……吹雪さんって?」



「ここの花魁よ。それも吉原を代表する花魁の一人」



へー……そんな人が。

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