第18話

「バカだなーおめえは。花魁なんて簡単になれるもんじゃねーよ」



「でもなれるんでしょ?」



「ああ?そのためには音曲に読み書きといろいろこっちが教育して育てなきゃいけねー。おめー、どう見ても歳がいってるしな……」



旦那さんは値踏みするように私を見た。



男が若い女好きなのはわかるけど、この私が10代の小娘に負けるとは思えない。



歌舞伎町で「黒髪の悪魔」と呼ばれたこの私が。



ここでの「やりかた」がわかれば後はどうにでも応用できるんだけどな……



「だったらいろいろ私に教えてくれない?絶対に損はさせないから」



「うーん……」



まだ私の歳を気にしてるのかな?

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