第10話

「そういうのもありますし、人の意志や思いもエネルギーになります」



「じゃあ私が帰りたいと望めば帰れるの?」



「それはなんとも……」



「はあ――!八方ふさがりか」



絶対に帰るとして、とりあえずこのまま寝るとこもないんじゃ危なくて仕方ない。



どこか適当な場所を探さないと。



あてもなく歩き出すと、変な奴もついてくる。



すると門に閉ざされた町の前に着いた。



「なにここ?」



「ここは吉原だね。君のいた世界にもあったでしょ」



「吉原!?これソープランド?」



「違う違う!ここの吉原っていうのは――」



変なのが説明する。


ようするに昔の花魁とかお女郎さんがいるところね。

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