第69話

「警察とヤクザを潰した。残るは鯨螺たち、邪羅威はすぐにでも来るだろう。周りを固めておけ」



アドルの読みはあたっている。



私たちはホールに引っ立てられ、真ん中に座らされた。



周りを黒服に囲まれて逃げることもできない。



夏樹も恋華も顔面蒼白で震えている。



私も自分の手が小刻みに震えているのがわかった。



やがて廊下を大人数で歩く音がしてホールのドアが勢いよく開いた。



「どういうことだ!?これは!?」



鯨螺が怒鳴りながら私たちの前に来る。

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