第53話

「じ、邪羅威に違いない!」



「あの悪魔の様な男がこの街に……!!」



「その理由は俺から説明しよう」



鯨螺が葉巻の煙をぶわっと吐くと続けた。



「邪羅威は俺たちを殺しに来たらしい……誰かが依頼したんだろう」



「な、なんだって!?」



「誰が!?」



「そこまではわからん」



「邪羅威は凄腕だぞ!!どうするんだ!!」



「だから俺だって黙って殺られないように対策を立てたのよ」



鯨螺が醜い顔をさらに歪めて笑った。

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