第37話

「それで殺すのか?未成年でなくなれば出られるんじゃないのか?」



「無理。何人も出ていった子はいるけど……みんな買われたんだよ」



「ほお」



背もたれに体を預けていた邪羅威は興味深そうに身を乗り出した。



「そんな話しをしてるの聞いちゃってさ……だからと言って誰かに言うこともできない。何度か外に客を通してチクろうとした子はいたけど、みんなバレて殺されたよ……」



「……」



「どんな情報もこの街じゃ、鯨螺に筒抜け。金バラまいてるから警察やマスコミもヤクザも、みんなグル」



「それで俺に依頼したわけか」

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