第二話 希望の扉を開ける鍵

第18話

そしてある日、客との何気ない会話が希望の扉を開ける鍵になった。



その日の客は隣町のヤクザの幹部。


名前は村木。



村木と私が一回やった後に、ベッドで横になりながら話している時だった。



「殺し屋?」



「ああ。俺らの業界じゃ知らない奴はいねえってほどの凄腕よ」



「ウチの組が対立する組に勝ち、俺が出世したのもそいつのおかげだ」



「そうなんだ」



私が相槌をうつと、急に顔が曇った。



「どうしたの?」



「あんなおっかねえ奴はいねえ。あいつはまるで別もの……」



「なにそれ…?」



強面で知られるヤクザの若頭がおびえているように見えた。



なにがあったのかとかは話さなかった。



でも冷や汗をかいてるのはわかった。

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