第17話
部屋の一つを開ける。
「ここが客と寝る部屋」
ホテルのスイートルームみたいな部屋で、かなりゴージャス。
その日以来、日向は私になついた。
私も鈴の音を鳴らすように笑う日向を見ていて愛らしいと思った。
そして死んでしまった妹を重ねた。
なんとか日向を守りたい。
そう思った。
でも私は無力で、日向を理不尽な境遇から守るなんてとてもできない。
そして『守りたい』という気持ちは、いつしか
『ここを出よう!』
『自由になろう!』
に変わった。
日向も私も、こんなとこにいてはダメだと思った。
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