「ここって吉原みたいなもん。私たちはここにいて、お客が来たら一緒にお酒飲んで、気に入られたら寝る。お酒飲んだことは？」

日向は首を振る。

｢そのうち慣れるよ｣

ホールから出て一つ上のフロアに行くと、左右にたくさんのドアが並んだ薄暗い廊下に出た。

｢お客に気に入られれば稼ぎも増えるし、チップももらえる｣

｢そうなんですか？｣

｢うん。化粧品とかアクセサリーとか雑誌を買うのにみんな使ってる｣

外には出れないが、係を通して通販はできることを教えた。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい