第11話

「今日からおまえたちと共に更生する仲間を連れて来た」



教官に促されて少女が一歩前におずおずと出る。



黒い髪を後ろで二つに結んだ、色白で背は小さく、どこか垢ぬけない感じ。



でもクリッとした目に愛くるしい顔立ちは、どこか放っておけない感情を掻き立てるようなタイプ。



まさに「可憐」という言葉がピッタリだ。



「あ~ウォッッホン!みんな仲良くするんだぞ!わからないことは聞かれたら親切に教えてやれ!なんでもな」



鯨螺の言葉にみんなが顔を伏せる。



でも私だけはその少女のことを見ていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る