4 大波多莉緒その3
「さってと……」
僕の拘束から逃れた大波多さんは、軽く身だしなみを整え始めた。手ぐしで髪を梳いたり、シワになった服を伸ばしたり。
そんなことしてもどうせ乱れるのに、なんて口にしたらまたデリカシーないとか言われそうなので黙っておく。
じっと眺めていると準備を終えたのだろう、こちらに視線を投げてきた。
「お待たせケンケンっ! んーと……とりあえず、おっぱい揉んどく?」
「その前に片付けしないといけないんじゃない……?」
「んんっ……♡ 口では偉そうなこと言ってるけどしっかり揉んでるし」
そりゃそうだ。美少女におっぱい揉んでいいよ、と言われて揉まない男がいるだろうか?
もしいたらソイツは不感症かただのバカだ。
あいにくと僕はそのどちらでもないので、遠慮なくいかせてもらう。
手のひらに収まりきらないほどのサイズ感なそれを、円を描くように動かしたり。
手のひらに力をこめて、形がひしゃげるぐらい揉みしだいたり。
手のひらを下乳に滑らせ、スーパーボールのように弾ませてみたり。
大波多さんのおっぱいに緩急をつけながら、その水風船みたいな肉感を楽しむ。
服越しだというのに相変わらずの柔らかさだ。手のひらが吸いついて離れない。
ていうか動かすたびに肌のみえる谷間が深くなったり、広がったりと視覚でも楽しませてくれるの反則だと思う。
「んっ♡ あはっ♡ 揉み方やっらし~」
「男の前でこんな格好して誘ってるんだから、やらしいのは大波多さんの方だよ」
「そこはお互い様でしょー? なんたって、あーしたちはセ・フ・レ♡ なんだし」
おっぱいを揉み揉みされながらも、胸を張って答える大波多さん。それだけ僕とセフレの関係であることを誇りに思ってくれてるのかも。
僕としては、彼女と肉体関係を築けたことがいまでも夢なんじゃないかと考えるときがあるけどね。
だから、ちょっとだけ怖かったりもする。
この瞬間も悪い夢なんじゃないか、目の前にあるのはただのおっぱいマウスパッド(ヒーター内蔵型)なんじゃないか。
そんな暗雲じみた影が脳裏をよぎりだしたので、僕は夢じゃないことを証明するべく――指の隙間で主張するぽっちを抓ってみたんだ。
「――あんっ♡」
「よかった……夢じゃない、本物の大波多さんだ」
「っ♡ このっ、あーしの乳首で夢かどうか確認すんなし!」
「――いだだだだっ!? ごめんっ、ごめんてば!」
突然の刺激に驚いたらしい大波多さんは、思いっきり僕の頬っぺたを抓りあげてくる。
たまらず涙目になって訴えかければ、どうにか許しを乞えたらしい。
呆れたようにため息を吐きつつも、頬っぺたから手を離してもらえたんだ。
「んもう……あーしの胸で遊ぶのなんてケンケンだけなんだけど?」
「ごめん、つい出来心というか……。――それよりなんでノーブラなの」
僕はついツッコんでしまった。なんかやたらと柔らかいなとか、ブラの生地がぜんぜん見えないなとか思ってたんだけど、まさか最初からつけてなかったとは。
驚き半分興奮半分な面持ちで訊ねてみると、彼女はあっけらかんとした感じで答えてくれた。
「ん~、いまからするし邪魔かなと思ってさ。てか最近ブラきつくなってきたのも理由としてはある。いっぱい揉まれてるせいかも」
「あー……揉まれると大きくなるってよく聞くもんね」
「そうそう♡ ――あ、それかさ、ケンケンお手製のミルク、毎日飲んでるせいかもしんない」
「いやいやっ、牛乳じゃないんだから」
その光景が脳裏に浮かんできてカッと顔が熱くなる。流れで下腹部にも熱が広がってしまい、がっつり反応してしまった。
と、そんな僕の変化に目ざとく気づいた様子の彼女はというと。なにやら良いこと思いついちゃった、みたいな表情を浮かべながら、ぐいっと距離を詰めてくる。
手のひらでおっぱいがこれでもかと押し潰れてるにもかかわらず、白い歯をみせはにかんでくるのだ。
「どうせならさー、ケンケンもあーしのミルク飲んでよ♡ ……二人で循環型社会、築いちゃわない?」
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