第38話

そうして2年がすぎ、機械のように働いていた私に身体がブレーキをかけた。




私は無意識に死にたがっているのだろうか?




食事をとらないということは生きたくないという気持ちの現れなんだろうか?




そんなときさっきの彼の瞳が頭に浮かんだ。




危険で冷めきった、でもどこか寂しそうな……




なにかに裏切られ、絶望した可哀想な瞳。




彼の声が聞いてみたかった。




何を考えて、悩み、悲しみ、怒っているのか。

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