第8話

だって今、私達がしようとしていることは犯罪なのだから。




しかもそれを自覚している。





横断歩道を歩きだして少しするとふいに立ち止まって私は後ろを振り返った。



これから見ず知らずの男に抱かれるのかと考えた瞬間、不安に襲われた。





自分がこれからすることへの善悪よりも、そっちの方が私の決意をかき乱した。




そのときの私の目は…



迷子の子犬みたいな、すがるような目をしていたんだと思う。




振り向くとさっきまで一緒にいたみんなはもういなかった。




それぞれ相手との待ち合わせに行ったんだ。





だけど理央ちゃんだけは残っていて私のことを見ていた。"




優しく見つめられているのがわかると不安は消えて安心した。




私は目でうなずくと相手に向かって歩きだした。




辺りを見回している男に声をかける。




男は私の顔からミニスカートからでている脚まで観ると笑顔になって話してきた。

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