第2話
私がうなずくと友達は指でOKとサインして微笑んだ。
その笑顔を見ると私は自分の緊張がとけていくのがわかった。
『もしもし、どうしたの?』
一瞬の沈黙を怪しむような男の声に私は応えた。
「ごめんなさい…ちょっと緊張して…いくつの人ですか?」
『俺は23だよ。君、ほんとに17歳?』
「はい」
『初体験、ほんとに良いの?』
「はい。私…早く捨てたくて…」
そんな感じで2、3分話すと男は納得して待ち合わせ場所を指定した。
新宿にあるGUCCIの前だった。
私は嘘の名前を教えて電話を切った。
ふーっと大きく息を吐くと
「バッチリじゃん!」
「相手、何歳だって?」
周りにいる友達から声をかけられた。
「23歳って言ってた…」
私が言うと
「いい感じじゃん!あとはブタじゃなければね!」
友達の1人が冗談めかして言うとみんな笑った。
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