第81話

「おお、みんなやってるねぇ…おや?」



先生は先輩に目をやった。


「確か…… 君は3年生の?」


「安藤です!大原君を待ってて… じゃなくて見学に……」



「ハハハッ、いやいや、どんな理由でも見学は大いに結構だよ」



先生はそう言うと窓際の席に座った。



先輩は先生にお辞儀すると先生の横に座った。



「安藤さん、君も絵に興味があるかな?」


「全然…いえ、全然下手で…… いつからか授業じたいほとんど…」



「安藤さんね、絵の才能があるのと絵が上手いのは一緒だと思うかい?」


「はい。違うんですか?」


「うん。絵の上手さというのは指、つまり習った技術なんだ」



「はい…」

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