第2話 子供たち
蛙の子は蛙だ。
三人の子供たちはあたしに似て頭が悪かった。
性格も気性が荒く、あたしが学校に呼び出されることがほとんどだった。
ただ、三人ともハーフのせいか、顔立ちが良く、異性にモテた。
それがあたしの唯一の自慢だ。
長男は
「ブスは性格まで悪いから手に負えないな」
と偉そうなことを言い、あたしとよく喧嘩になった。
ママ友も自然と中国人ママインド人ママフィリピンママと東南アジア系のママと仲良くなっていった。
そんなある日、次男が窃盗事件を起こした。
中学二年生の時だった。
悪い連中とつるんでいたのは知っていたが、事件を起こすとは思わなかった。
次男はほどなく少年院に送られた。
あたしの名前はめぐみという名前なのにどうして神様は恵まれた人には恵まれた人生を与え、あたしにはこうして恵まれない人生ばかり押し付けるのだろう。
そのうちあたしは新興宗教にどっぷりとつかるようになった。
そんなあたしを見ても長男長女も悪びれもなく、学校にあたしが呼ばれるようなことばかり起こす。
あたしに神様は笑ってくださるのだろうか?
次男が少年院から出てきてあたしに「母ちゃん、俺今度から真面目に働くからな」と先輩に紹介された上野の質屋で働くことになった。
今度こそあたしに神が笑ってくれると言い。
神様、お助けたもう。
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