第13話

「あの子……このままにしておけない。放っておいたら朝になって車が増えて、それこそぐちゃぐちゃになっちゃう」




「でもさっき…」



男子が心配そうに私を見る。




「大丈夫。一度なっちゃえば」




車が来ないことを確認してから私は猫の死骸の側に行くとしゃがんで抱きかかえようとした。




「待って」



「えっ」



「僕がもちます」




私を制すると男子は上着を脱いで猫をくるんで抱え上げた。

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