第9話
心配してくれる人には悪いけど他人の世話にはなりたくない。
でも……
結局、その人と私は近くにある自販機の側にしゃがみ込んだ。
もう遅いし、繁華街を抜けたせいか人通りもなく、車もさっきの一台からは通らない。
「どうぞ」
「えっ」
男子が私に自販機から買ってきた烏龍茶を差し出した。
「なにか飲んだ方がいいかと思って」
「すみません…」
その男子がくれた温かいお茶を一口すすった。
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