切ないという感情を、文章の上での比喩や情景からくる比喩によってさまざまな角度から訴えかけてくる良作です。(たぶん)登場人物さえ比喩だと思うのですが、抽象的な概念を物語に落とし込んだメタファーの塊みたいな作品だと私は解釈しています。一方、メタファーが多いと思われる作品であるからこそ、ほかの方が読めば私とは別の物語の形が見えるのではないでしょうか。皆様にはこの物語がどのような形を帯びて見えるのか、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
涙の表現(例えば流星に喩えたり)が繊細で素晴らしかった。儚いストーリーが午前零時から朝焼けまでの間、時刻の変化の中で移ろいゆく様がまたよかった。
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