第21話 女友達へのマッサージ(胸)
「えっ!? ほ、ほんとにいいのか――!?」
女友達のお願いに、心の底から驚きをあらわにする俺。それもそのはず。
なんせ胸のマッサージと銘打ってはいるものの、俺がやろうとしてるのは――ただただおっぱいを揉むという行為なわけで。
治療とは真逆の、男に喜びを与えるだけのそれ。いくらノリのいい陽咲だって、それがなにを意味するのかわかってるはずだよな……?
ごくりと生唾をのむ俺を前に、ゆっくり顔をあげた陽咲はすべてを見透かしたような笑みを浮かべていて。
「揉みたいって顔に書いてあるじゃん♡ ――そ・れ・に、おっぱいじろじろ見てたのバレバレだぞ~?」
「っ、気づかれてたのか」
「女は視線に敏感なの♡ あんな熱心に見つめられたらそりゃ気づくから」
不敵な笑みを浮かべる陽咲に、ふいっと目逸らしするしかない。顔が熱い、穴を掘ってそこに飛び込みたい気分だ。
それでも逃げ出すわけにはいかないので、おそるおそる陽咲に訊ねた。
「や、やっぱやめとくか……? 嫌だろ、胸を揉むのがマッサージ目的じゃなくて、欲望のためだって知っちゃったらさ」
「……春風ってほんと、昔からそうだよね……」
「ごめん、今なんて言ったんだ?」
「おこちゃま春風きゅんのくせに生意気だぞ~♡ って言ったの♡ ママのおっぱい大好きなくせしておませな振りするの、さいっこーに似合ってないから♡♡」
「っ」
ニヤニヤと口角を吊り上げながら、目の奥で笑う――いや、嗤う陽咲。あわせて胸を両手で持ち上げ、下から揺らしてみせるオマケつき。
明らかにおちょくってるというか、挑発をしてるような動きだ。
そんなことをされたら俺も黙ってられるはずがない。というか、カチンときた。
俺は流れるように手を伸ばし、陽咲の両頬をがっちりホールドしてやると。
上から覆いかぶさるような形で、そのピンクに色づいた唇を奪ってやった。
「んんっ――♡ んふぁ……♡」
隙間から舌を捻じこみ、遠慮も気遣いもない動きで責めたてたところで、一度引き抜く。
熱に浮かされた感じの表情になった女友達に、俺は低い声で告げてやる。
「覚悟しとけよ。本気のマッサージ、見せてやるからな」
「っ♡ あ~♡ おこちゃま春風きゅんがまた大人ぶって――」
「――うるさい」
「――んっ♡♡」
減らず口を再びキスで塞ぎつつ、俺は頬っぺたに置いていた手をさらに下へと伸ばしていき。
手のひらで押しつぶすようにして――とうとう女友達のおっぱいに触れた。
「っ!」
驚きのあまり目を見開いてしまった。触れていた唇を離してしまうほどの衝撃が、全身を駆け巡っている。
常々コイツのおっぱい柔らかいな、と感じてはいたのだが、まさかここまでとは思ってなかった。
ブラウス越しだってのに手のひらが沈み込んでいくのがわかる。でもただ沈んでいくだけじゃなくて、それ以上の力で押し返されるというか……――例えるならそう、トランポリンだ。
俺はいま、女友達のHカップおっぱいトランポリンで遊んでいる。無邪気な子どもみたく、夢中でその感触を楽しんでしまってるのだ。
「すげー……! なんだこれ、めちゃくちゃ弾む! それでいてふっかふかだ!」
「んっ♡ 春風ったらすっかり童心に帰っちゃってるじゃん♡ ……どうしよう、可愛い過ぎて愛でたくなってきちゃった♡」
陽咲がなんか喜んでるんだが、お前おっぱい触られてる最中だよな? もしや、知らず知らずのうちにマッサージが成立してるとか?
考えたところで答えなど出るはずもないので、ひとまず横に置いて置き。
今度は指先に力をこめて、やわやわと揉んでみた。
「っ、マジで柔らかすぎるだろ……! これのどこが凝ってるっていうんだよ、もうほぼつきたての餅じゃねーか」
「……あたし、胸が凝ってるとは一言もいってないからね?」
「……そういやそうだった」
俺が揉みたい欲で出まかせ口にしてただけだったわ。
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