第7話 魔女

ルピスを稼がなければなくなってしまったんだ。

俺は達は冷静になるべく水をかぶって頭を冷やした。

愛の馬鹿力って無限の可能性を感じる。


「水浴び?」

「理由なんかねぇ ! 水浴びたくってなぁ ! 」

よっしゃー!身体がキレイに還元するぜー!

「ふつう…汗かいた後…洗う。いっぱいいっぱい…洗い流すの。私もラングのお手伝い… ! 」

「ヴァース…!おまえ可愛いなぁ!」

「いっぱい…ルピス…恩返し…!」


ヴァースって、ふにゃりと笑う、笑みが可愛いんだ。

なんか、こう、ふにゃって、口角が横に緩んで、目がおっとりして、髪の毛がふわふわ~っと。

「……ブレム。」

「んー?何だルイマ。」

オブジェクトをぶつけた。

「いてーな ! ?」

「んもう…デヘデヘして 」




―聖中央都市―

「湖で水浴びしたはいいだろ?そしたら、こんなもんとれたんだぜ。」


【キラキラ光る謎の金の珠】


「それ、エンブレムじゃないかしら…?」

「湖に…金の珠…縁起が良い…。」

「よくあるだろ。あなたが落としたのは、この…【金の珠か】【銀の珠か】俺達は金の珠を手に入れたんだ。」

「誰が何を落としたって言うですの?」

「俺だよ。俺が落ちてきてやったんだろ?俺、金珠並みに落とし子だし。」

「表現が近い」

「確かに。ブレムって"ガイアに愛されし子"だし、……深いわぁ」


(一同、3人は頷いた )






―魔女の城―

「…ねぇ。わたし、カワイイ?」

魔女は赤い口紅を、キュッと、決める――…

配下の兵士を横に聞いてみた。


「は、はい…。」

「そう…。ならいいわ。」

「う…!」


口付けた魔女に精力が吸引される。


「…美味。」


ガシャンと、一人の兵士が倒れた。


その景をいつもの様に眺める側近二人と、他 二、三人の 兵士達。

兵士は あわわ と、肩を寄せ合い身震い。

手前の側近二人は、真摯な姿勢だが真顔で見ているだけ。ああ、いつものだなって…そんな感じ見通していた生気の無い目。



「―――…側近。」


「へーい、なんですかぁ」

「………何用ですか」


魔女はアンティークの鏡に映る自分の顔を見つめ、ポツリと唱えた。

「魔の世界を築きたいの。そのためには、いっぺんガイアの再誕をしなくちゃ、ね」


そして、側近二人に命じる。





「側近。彼をはやく持ってきてちょうだい。」

「はいはい――。」

「…承知しました」


ブレム

わたしの、ブレム

エンブレム


ブレム

それは黄金

ガイアの愛を受けし者よ


「ある日。太陽が昇ると同時に、ブレムも昇るのよ。」


それと


「この前は、熱いラブレターを、どうもありがと。」


舌先をペロリと出し、魔性に微笑む魔女。






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