第6話 食事の時間

「ヴァース、おまえどんだけ喰うんだ。」

「な、なんて迫力…っ」


「「「ガツガツ、バクバク 」」」


それはそれは、凄いのなんの、てんこ盛りの

ウォーターメロンジュース、デミグラスポトフレンチライス、シャリシャリレインボーサラダ、ets…いっぱい美味しい料理を食べました。

「お腹が満たせたら、今度は夜の宿探しね。」

「ん。そうだな」

「もぐもぐ?」




残高1999ルピス

(ルピス=お金を表す言葉)

毎度ありになりました。

そして…おやすみなさい…皆…。


-朝-

「ブレム。朝よ。さぁ、太陽の光を浴びて~ ! 」

シャッ…とカーテンを開けた。

キラキラした光が窓から射し込む。


「ブレム」

「ん?なんだ、ヴァース」


ヴァースが、じっとラングを見つめる。


「お、おい、やめろよ、ドキドキするだろ ! 」

「ラング。どんな夢見てたの」

「え…?」

それはそれは、恐ろしい悪夢でした。

何故例の魔女の悪夢だ。

命を喰われる処だったぜ。


「ちょっと。大丈夫?私、お水を持ってくるから、これで冷や汗吹いて」

「あ……お、おおう…。サンキュ、ルイマ。」

ラングは掌で顔を覆った。

汗雫がポタリと伝う。



『…。』


あの時のラブレター

届いた頃だろうな

なんたって俺からの熱いメッセージだ

愛の言葉、それは…




「首を洗って待ってろよ、魔女。」

と、送ったそうな……。

そりゃ大地再誕なんざ辞めてくれ。

それはかろうじて破壊に近い表現。


魔女。おまえが何考えてるかなんとなくは

解るんだ。

例えば、人間の血憎と自分の成分を煮込んで誰かに食べさせる…まるで昔のお伽噺の様に。


(自分の被害妄想に鳥肌した)


頼むから魔女…

俺で標本を作る様な恐ろしい酷行しないでくれよ?

オレ…めっちゃ怖いわ…

俺は、おまえの魔法を止めて見せる。

故に、大地は俺達が守って見せる。




「…ブレム?」

「あ…、お、おう、なんだルイマ。俺は大丈夫だから。心配すんなっ…と !」

ブレムは力拳を見せて笑い飛ばした。

ルイマに心配かけちゃ、悪いっちゃないぜ…!

そんなせつないブレムを見据えたルイマは、思わず心が溢れそうになった。

「…ブレム…」

「だいじょうぶ…!」

「…うん ! 」




「じーっ」

「ああ、ヴァースもなっ!」

笑顔で首を傾げたブレム。


「あれ。見て。」

「え?」

「え?」


ルイマが勢いよく開けたドアが壊れている。

ドアの修理代=10000ルピス

「ちょっとまって。私そんな強く開けてないし…」

「愛の馬鹿力」

「な、なんて言ったあ!?」

「お、おちつけ、ルイマ、ヴァース…あわわ」

宿屋のおじちゃんがこっちを見て仁王立ちしている…!




逃げろ



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