第2話
▶主要な登場人物や用語の説明
◇主要な登場人物
〇ノワール
【主人公/女/十四歳/学生/貴族令嬢/キュリテの双子の片割れ/異世界「転生」者】
・ゲーム上の立場:悪役令嬢。世界を脅かす「闇の根源」を復活させる存在、「黒の神子」。ヒロインとの対の存在。
・外見:銀髪金目。緩いロングウェーブの髪。パッチリした目。背丈は平均、発育は良い。左手の甲に三日月の紋章のアザ。
・イメージ色:白(名前と真逆)・銀・青
・性格:
無自覚にフラグを乱立させる、自爆系ポンコツ(ポンコツの自覚あり)ブラコン娘。
普段は片割れに甘えまくるが、時折包容力を発揮する。お人好し。
・その他:
ゲームではヒロインに対して悪意を向けた結果、攻略対象によって追い詰められて絶望。黒の神子としての力を発揮し、闇の根源を復活させて命を落とす。
幼い頃から悪役令嬢に転生した自覚があり、キュリテと情報を共有している。
死の運命から逃れるために、キュリテに変装して学園生活を送るが、ポンコツ故に時折素が表れる。
無駄にフラグを立てたくないため、婚約者から逃げ回っている。
普段からキュリテに引っ付いているブラコンで、女装した彼を愛でては毎日癒されている。
かつては才女(転生チート)と呼ばれていたが、キュリテが重傷を負う事故を境にポンコツ気味になった。
事故をきっかけに、キュリテが闇の因子を用いて彼女の重要な記憶を封印したため、幼少期やゲームの記憶が一部あやふやになる。
また、同時に認識も入れ替えさせられており、キュリテを兄と言って慕っているが、本当は彼女が姉。
キュリテの重症事故でノワールが錯乱したと思った周囲は、同情心から話を合わせているが、好ましくは思っていない。
また、彼女らの変装について周囲が大きく騒がない理由も、こういった背景から。
〇キュリテ
【主役/男/十四歳/学生/貴族令息/ノワールの双子の片割れ】
・ゲーム上の立場:悪役令嬢の双子の片割れ。ヒロインと敵対する「闇の使者」
・外見:銀髪金目。少し伸ばした襟足にシャギーの入った短髪。背丈はノワールより高い。華奢に見えて隠れ筋肉質。左手の甲にノワールと対になる月の紋章のアザ。
・イメージ色:白・金・黒(ノワールと似ていて、一部逆)
・性格:
やれやれクール系に見せかけたシスコン拗らせツンデレ令息。
冷静な顔をしながらも水面下で必死に足をバタつかせ、信念のために重荷を一人で抱えて行く性格。
・その他:
ゲーム上では絶望したノワールに無理心中を図られて命を落とす、隠し攻略対象として実装予定だったキャラ。
幼い頃からノワールに将来起こり得るイベントを教えられ、信じている。
学園生活ではノワールに女装して過ごすが、何かと接近してくる男性恐怖症のヒロインに辛く当たるため、悪役令嬢が板についている。
闇の因子の制御に優れており、同じ闇の使者の力を奪うことが出来る。
幼少期にノワールの記憶を操作してからは、頼れる兄として認識し続けてもらうために常に努力をしている。
絶対にノワールを生かす、という信念のもとに行動しているため、他人だけでなく自分すら蔑ろにしがち。
攻略対象の三人とは幼なじみで、四人は長く交流を続けている。
〇オプス
黒猫。ゲーム上では悪役令嬢の使い魔。
実際にはキュリテの闇の因子を具現化した存在。分身のようなもの。
時折ノワールの前に現れては危機を救ったり、(キュリテ自身が表立って甘えられない分)彼女に甘える。
キュリテはオプスを通して遠隔で物を見聞きし、闇の因子を駆使することが可能。
〇ヒナタ
【女/十四歳/学生/一般庶民/異世界「転移」者】
・ゲーム上の立場:ヒロイン。世界を救う存在「白の神子」。左手の甲に太陽の紋章のアザ。
・外見:黒髪黒目。腰の長さの髪。人形のような繊細さのある容姿。背丈、発育は平均。
・イメージ色:黒・白・黄色(ひまわりカラー)
・その他:
召喚の儀式を経てこの世界にやってきた、白の神子。
男性恐怖症で、乙女ゲームのヒロインに向かない性格。
お淑やかを通り越して控え目で気弱、人付き合いも得意ではない。
という複数の理由から、攻略対象との距離感が遠い。
逆に、同性であるノワールの後を子犬のように必死に付いて回るが、ノワールの中の人は女装したキュリテ(男)。
男性大丈夫疑惑を双子から持たれつつ、健気に異世界を救うために生活する。
〇ガイアス
【男/十四歳/学生/貴族令息】
・ゲーム上の立場:攻略対象。神子と共に戦う「土の使者」。ノワールの婚約者。
・外見:ふわふわ癖っ毛金髪、クリッとした翡翠色の瞳。王子様のようなシュッとした体格。左手の甲に土の紋章のアザ。
・イメージ色:髪と瞳の色
・その他:
正義感が強く、いつも眩しい笑顔を振りまく、天然鈍感わんこ系少年。
ゲームでは正義感を振りかざし、悪役令嬢に婚約破棄を突きつける。
実際には婚約破棄の兆候はなく、ノワールに好意をアピールしようと必死。
破滅回避したいノワールの努力の成果によって逃げられ続け、まともに会話が出来ないでいる。
鋼メンタルの持ち主で、ノワールから逃げられ続けて若干めげつつも、諦めずに突撃を続けている。
双子の入れ替わりに気づいていないが、何となく違和感を覚えている。
ノワールがキュリテを兄と呼んでいることに不安を感じ、彼女が元に戻ることを願っている。
武器は剣。
〇ハウザー
【男/十四歳/学生/貴族令息】
・ゲーム上の立場:攻略対象。神子と共に戦う「火の使者」
・外見:少し伸ばした紅い髪に、澄んだ藍色の瞳。整った体格。左手の甲に火の紋章のアザ。
・イメージ色:髪と瞳の色
・その他:
気さくで面倒見の良い、攻略対象たちの頼れる兄貴分。
ゲームでは、人脈を駆使して悪役令嬢を孤立させる。
人付き合いが良く、仲間内では世話焼きで義理堅く、気配りが上手い。
女性から好意を抱かられることが多く、これまでに様々な女性と軽い交際を繰り返してきたが、特定の恋人や婚約者はいない。
あまりにもポンコツなノワールが心配になったキュリテからの願いにより、キュリテを演じるノワールの面倒を見ることになったため、入れ替わりを知っている人物。
毎回、暴走しがちなノワールと、殺気を飛ばしがちなキュリテを宥めるのに苦労している、攻略対象の中での常識人。
ノワールがキュリテを兄と呼んでいることを、おかしいと思いながらも、心から笑う彼女を見ると否定出来ないでいる。
武器は槍。
〇ウォルター
【男/十四歳/学生/貴族令息】
・ゲーム上の立場:攻略対象。神子と共に戦う「水の使者」
・外見:サラサラな青色の髪、ぼんやりとした眼差しの奥に強い感情を秘めた紫色の瞳。身体つきは平均的。左手の甲に水の紋章のアザ。
・イメージ色:髪と瞳の色
・その他:
じわじわと敵を追い詰める、勘の鋭い不思議系男子。
ゲームでは、悪役令嬢が闇に関係する者であることを看破し、彼女を容赦なく追い詰める。
ぼんやりマイペースな性格で、不思議系に思われがちだが、冷静で周りをよく見ているため観察眼に優れている。
空気感を匂いに例えて発言するため、匂いフェチに誤解されがち。
物事を探るような発言をすることもあり、彼と話すたびにノワールはひんやりとさせられている。
本来は水の使者だが、別の人物が名乗りを上げたことで様子見している。
ノワールとキュリテの入れ替わりに一目で気付いた。
ノワールがキュリテを兄と呼んでいることが不快で、度々ノワールに気付かせるような発言をすることが多い。
武器は暗器系。
〇ダーケン
【男/十四歳/学生/貴族令息】
・ゲーム上の立場:モブ
・外見:さっぱりとした茶髪、赤に近い茶色の瞳。体格はそれなりに良い。左手の甲にモヤのようなアザ
・イメージ色:黒・茶色
・その他:
ギャンギャン吠える駄犬系男子。
何かと相手に突っかかることから、あだ名は駄犬。ガイアスとあわせて、わんわんコンビと呼ばれている。
性格は口より先に手が出て、自尊心が高い。強い言葉を吐くが、実力が伴っていない。
白の神子の召喚時に、アザがあることから水の使者として名乗りを上げる。
実際には闇の使者で、闇の因子を抱えているため行動が過激。
ヒナタに誰よりも苦手意識を持たれているが、自身の力をアピールしようと無理矢理近付こうとするため、他の使者からも警戒される。
ヒナタと最も距離の近いノワール(中の人キュリテ)に対抗意識を持っており、常に突っかかる。
本来は、令息にしては口が悪いがノリが良く、ボケに対してツッコミせずにはいられない気質。ツンデレ。
〇ルー
【性別・年齢不詳/占星術師】
・ゲーム上の立場:ヒロインと攻略対象の好感度を告げるサポート・ナビゲートキャラ。
・外見:フードで顔を隠している。真っ黒なローブの裾に金色の刺繍が施された衣装。背丈や全体的な印象は中性的。
・イメージ色:黒・金
・その他:
正体不明の占星術師。
闇の根源の目覚めを予言し、星の力で白の神子を召喚した。
予言を言葉遊びのように告げることがあり、使者たちに試練を与えては振り回す。
〇その他にも、様々なキャラクターを登場させる予定です。
◇用語の説明
〇闇の因子
悪意や絶望、苦しみなどの負の感情を、究極にドロドロに煮詰めた闇の力。
また、闇の力を伴う魔法のことも指す。
闇の因子を抱えた量が多いほど、闇の使者へと闇落ちする。
〇闇の根源・エオフ
ゲーム上のラスボスで、世界に闇の因子が溢れると、闇の根源が目覚めて世界を滅ぼす。
闇の因子の力を吸収して覚醒する存在で、あらゆる負の感情を身に纏っており、世界を疎ましく思っている。
ヒロインは、この闇の根源を倒す使命を持っている。
具体的に闇の根源が顕現するには、黒の神子の肉体を器とする必要がある。
更に、器が闇の根源となる条件は、双子の長子であること。
器の黒の神子は、無意識に身体に周囲の闇の因子を溜め込んでいく。
そうして黒の神子が内なる闇の因子を溢れさせると、黒の神子の肉体を器にして、闇の根源が目覚める。
その際、器の持ち主が制御役ではなかった場合、闇の根源が完全な力を得るには、片割れからその力を奪う必要がある。
〇闇の使者
「闇の因子」に囚われ、我を見失い、感情のまま力を振るう者。
白の神子たちの敵。
通常は魔法を操ることが出来ないが、闇の因子を扱うことで魔法が利用できる。
闇の因子を伴う魔法を使って人を害するほか、白の神子と三人の使者の妨害をする。
〇黒の神子
ゲーム上のヒロインのライバル。
白の神子と対をなす存在。
白の神子が浄化出来なかった闇の因子をため込み続け、闇の根源となる器。
ノワールは、黒の神子が一人だと認識を歪められているが、黒の神子は二人いる。
もう一人は闇の因子を制御する能力を持ち、他人の闇の因子を奪い、操作することが出来る。
〇白の神子
ゲーム上のヒロインの役割。
すべてを束ねる「神子」とその使者たちが、闇の根源を浄化することが出来る。とされている。
また、闇の使者となった人間から闇の因子を浄化することで、因子を取り除いて正常化することが出来る。
ゲームでは、白の神子は三人の使者と共に、闇の根源を浄化することが最終的な使命。
〇土・火・水の使者
闇の使者や根源に立ち向かい、神子と共に浄化する役目を得た者たち。
神子の召喚と共に力に目覚め、該当者は左手にアザが表れる。
それぞれの属性にちなんだ魔法の力を操ることができ、神子同様に浄化が可能。
〇ノワールの書いた攻略本
幼少期のノワールが記憶を封印される前に書いた、乙女ゲームの内容を完全に網羅した攻略本。
ノワールはここに書いた内容の一部しか覚えていないが、キュリテが読破し覚えている。
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