サスペンス
雛形 絢尊
第1話
凶器がない。凶器がないんですって。
と彼は言った。
何で殺されたのか、
何が原因で彼は殺されたのか。
そのうえ、犯人もいない。
何が起きた?
その事件は一体何が起こったのか?
私は現場検証でその場所に訪れた。
花が添えられているだけで
現場という現場の雰囲気も諸共ない。
そこで一体何が起きたのか?
現場に手を合わせている人に声をかけた。
言い方は悪いがどんな
殺され方をされたのかとか、
それが驚愕、
外来魚。
外来魚ってアロワナとかピラニアですかね、
と聞くと
そう。アロワナとか、と答える。
警察まで伝わってこない
その情報は確かなのか?
誰がこの情報を漏らしたのか。
私は目撃者です、彼は絵描きです。
絵描きのようです。
彼は頻繁に妄想を繰り返しました。
妄想が激しく、ピラルクに食べられる
幻覚を見て死にました。
何故そんな明確に?と私は聞いた。
一旦時が止まったように目が据わった。
私の嘘です。彼は私が殺しました。
殺してしまったのです。
それで目撃したんです。
目撃してしまったのです。
私が彼を殺す妄想を。
蜘蛛の巣がより一層複雑に絡み合った。
それも嘘です。私はあなたを殺しました。
私に刃物を突きつけて笑ったのを見た。
私も笑っていた。私も同時に笑っていた。
サスペンス 雛形 絢尊 @kensonhina
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます