第7話 しばさきしず
しばさきしず。本名、四宮静香(しのみやしずか)。メンバーで唯一の大学生で
スタイルも良く大人っぽい感じの女性だ。現にデビューしてから20になったの
で大人ではある。お姉さん系で癒さされる感じがNWOでは珍しいライバーなので
それが人気になっている。しずもセンシティブな事は嫌いではなくむしろ自分から
話すこともある。
しずがVになろうと思ったのは高校生の時にあるライバーを見てそれに憧れ
その道を目指す事にした。これまで本当に普通に過ごしてきて、しずも何か
したいという事はなく本当にただの学生生活をしていたのでその衝撃はすごく
すぐに実行した。元々歌がうまく学校でもよく歌ってと言われる程でそれを
メインに配信活動をすることにした。
ただしずは機械系が得意ではないのでそれに詳しい人から色々聞いて
初めて親におねだりをしてPCを買ってもらった。それから勉強をして
イラストを依頼したり周辺機器を自分で買ったりした。それが高校二年生
の時だった。しずは卒業までにはどこかの企業に入るという目標を経てて
活動していたがさすがにそこまで甘くなくしずは大学に行くことにした。
大学に入ってからも活動は続けていて今では色々知識が増えて自分で
全部できるようになり、活動の方でも軌道に乗り始めた。
そんな時にNWOのオーディションがあるのを見てすぐに応募した。
配信者での活動やSNSでもファンが増えているので実績はあるが、こういう
オーディションは初めてだった。
それも色々調べてオーディション当日になった。早めに会社に向かったが
すでにそれらしい人が集まっていた。
「やっぱりすごいわね。今じゃこの業界ではトップ企業だものね。大丈夫かしら」
そんな不安もありながらもオーディションを初めた。他の人は目立とうとしたり
色々工夫していた。しずは特に何のしていないが美人なのとスタイルが良いので
それだけで見られていた。それは面接の時も同じで女性スタッフからもうらやまし
がられるぐらいだった。そんな所でも淡々と話しており、特に目立ってたいなかったが歌の審査の時にそれは起きた。
他の人達が緊張してる中、しずは冷静なまま歌い始めた。それを聞いたスタッフ達が驚いた。緊張してないからというのもあるが、歌声がこれまで聞いた中で一番
綺麗でうまかったからだ。指定の二曲は終わったがしずはリクエストされて自分が
一番好きな曲を歌ってほしいと言われた。
しずが好きなのはテクノ系で以外にもロック系も好きだったりする。その選曲にも
スタッフは驚かされるがそれを歌いこなしている方が衝撃だった。そうして無事に
オーディションは終わりあとは結果を待つだけだった。
部屋に戻るとしずはベッドに横になった。冷静にはしていたがやはり緊張はあったので乗り切れてよかったと安堵しお風呂に入った。
そうしていつも通りに過ごしているとメールが届いたそれはNWOからだった。そこには一次審査合格の文字があった。しかも可能な限りうちに来てほしいとも
書いてあった。それが証明されたのは次の面接の時だった。そこではこの会社の社長が来るとスタッフに言われていてそれはほぼ合格だよとこそっと言われた。
言われた通り社長と面談になりそこでスタジオに移動し歌ってほしいと言われて
そこでまた歌う事にした。それを聞いた社長はしずに話しかけた。君も含めて
歌を中心にしたグループを作りたいと言われてしずも躊躇する事なくやりますと
返事をした。それから数日後に正式にデビューする事が決まった。それを家族に
話すと素直に喜んでくれた。今の時代だから親も安心できるとわかっていてしかも
自分の子が有名になるならと特に母親が喜んでくれた。
それからは大学と会社を行ったり来たりでデビューに向けて動いていた。これまでの個人の活動もしつつデビューの事は黙ったままにしている。そして、そのデビューの前日。自分の配信で明日重大発表があると告知をするとそれが話題になった。個人勢が告知をするときあ大体デビューが終了かなのでどっちだとファン達はにぎわった。翌日の18時。しずは自分の配信を始めた。そこでデビューする事を告げてこの後すぐにその配信がされてSNSで話題になった。
それから今に至る。
「それはすごいですね。社長から直で言われるなんて」
「そうね。私も驚いたわ。でもこの人なら安心できるってわかったのはよかったわ」
「そうか。俺はデビューしてからあったからな。まぁ俺がそういうのは気にして
なかったからだけど」
「じゃぁその話も聞こうか。次かいの番な」
「俺が話すのかあまり自分の事は話さないけど、まぁ同じグループだからな。話してもいいか」
せいかがかいにふってかいは話し出した。
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