突然消え去る興味と、どう向き合う?

星咲 紗和(ほしざき さわ)

本編

私には、ある日突然、興味が消え去るという悩みがあります。それは、趣味や日常の些細なこと、人間関係にさえも影響します。例えば、ずっと楽しみにしていた映画やドラマの続きを見る気が突然失せたり、長く続けていた趣味を急に辞めてしまったりするのです。それまで時間をかけてきたものに対して、ある日突然、何も感じなくなるのは不思議なものです。


ある日、熱中して観ていた作品を途中で投げ出してしまったことがありました。毎週楽しみにしていたはずなのに、ある回を観終わった後、ふと「もういいか」と思い、それ以来まったく興味がわかなくなりました。これまで時間をかけていた分、その「もういいか」が突然やってくると、何とも言えない虚しさが襲ってきます。そして、自分は何かが足りないのではないか、途中で放り出す自分が未熟なのではないか、そんな思いに駆られることも少なくありません。


趣味に限った話ではありません。人に対しても同じことが起こることがあります。親しい友人や恋人に対しても、突然、冷めた感情が湧き上がり、これまでの関係が急に重荷に感じられることがあります。決して相手に対して嫌な感情があるわけではなく、ただ興味が消えてしまうのです。こうした感情の変化は、対人関係では特に難しく、自分が何か悪いことをしているのではないかと悩んでしまいます。


しかし、このような感情の波は自然なことだと気づきました。無理に続ける必要はないし、自分の気持ちに正直になることが大切です。興味が続くものもあれば、そうでないものもある。それは、心が成長したり、変わったりする過程で避けられないことなのかもしれません。人も環境も、日々変化しています。自分もその一部として変わっていくのは、自然なことです。


それでも、興味が突然消える瞬間に向き合うのは簡単ではありません。投げ出したことへの後悔や、途中でやめた自分に対する否定的な気持ちが生まれることは避けられません。特に、長い間続けてきたことや大切な人間関係に対して興味が薄れると、どうしても自分を責めてしまうことがあります。


そのようなときは、まず自分を許すことが大事だと思います。「興味が消えることは悪いことではない」と、自分に言い聞かせるのです。興味があるものにエネルギーを注ぐことは素晴らしいことですが、それが永遠に続くとは限りません。自分の感情や興味の変化を無理に抑え込むのではなく、自然に受け入れることで、心が少し軽くなるはずです。


また、興味が無くなったことに対しては「今はそういう時期なんだ」と割り切るようにしています。今後また興味が戻るかもしれませんし、戻らなくてもそれはそれでいい。むしろ、新しい興味や関心を見つけるチャンスでもあります。興味が消えるのは、新しい自分との出会いの前触れかもしれない、とポジティブに捉えるように心がけています。


この現象は、心や体が「今は休息が必要だ」と知らせているサインであることも多いです。特に、対人関係において興味が薄れるとき、心が疲れている可能性が高いです。無理をせず、少し距離を取ることで、自分自身を守ることができます。自分にとって無理のないペースで、少しずつ進んでいくことが、心の健康を保つために大切です。


最終的には、自分を許し、変化を受け入れることが、突然の興味喪失に対する最善の対処法だと感じています。興味が消えてしまっても、それは自分の一部であり、変わり続ける自分を肯定することが大切です。

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