第11話
「レオ君だって青山に甘々な癖に良く言うよ?」
「誰が甘々だ」
ユキの言葉にふん。と鼻を鳴らし俺はスコアをペラペラと捲る。
「缶ジュースあけて上げたり、お菓子の袋あけてあげたり、重たい荷物持ってあげたりしてるじゃねーか!俺がやってあげたいのに!」
「何だそりゃ」
ユキを押しのけ出て来たハルの言い掛かりに俺は呆れてため息が出た。
そんな時、ふいに鳴り響く着信音。
取り出した俺の携帯には、青山ノアの文字。
「はい」
『レオ〜〜、非常階段の入り口にカマキリが居て、怖くて通れないよぉぉ〜〜』
…………チクショー。
「今行く」
ダメだこりゃ。
俺も人の事言ってられねぇな。
ユキの言う通り、一番アイツを甘やかしてんのは、俺なのかもしれない。
ニヤニヤ。3人が立ち上がる俺を「ほらね」って顔で見てやがる。
ムカつく。超ムカつく。
……まぁ、そんな日常も、悪く無いような気がする。
早くあの馬鹿を迎えに行ってやろう。
俺はノアの居る元へ歩き出した。
everyday<日常>【完 】
挑発everyday 星(魔法のiらんど) @sei-goldwolf17
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