第2話

「なぁに?」



微妙な雰囲気を感じたのだろう。

訝しげな表情で青山ノアが三名の方に振り向いた。




「ササクレが出来ちゃったから俺にも絆創膏はって欲しいんだけど…」



初めに口を開いたのはユキだった。あざとい小リスとレオやハルにいじめられているユキは、その言葉通りレオの彼女である青山ノアにもいつもこの調子だ。



「ごめんねユキ。今の絆創膏で最後なの」



ギロ。


ユキの大きな瞳が静かに俺を見据えた。




言、言いたい事はわかった。


悪かったユキ。




バンキッシュ時代の冷ややかな表情に俺は苦笑いだ。

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