第8話

「美湖、てめぇは俺のふりして寮で暮らせ」


「はぁ?」



飛鳥はギロッと大きな瞳を怪しげに光らせた。



「俺の言う事が聞けねぇのかよ?警察にお前に押されて落下したってチクッてやろうか?お前のビック売っぱらって俺の単車の部品代に代えてやろうか!?」


「ま、まま待ってよ!!分かったから落ち着いてよ」


「分かった?今分かったっつったよなぁ?」


「いや、あの、えっと」



ニッと意地悪く笑う表情。この顔は、完全に自分の勝利が確定した事を悟った時にする飛鳥の顔。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る