第23話
「No.2がコレなら、No.1が、あーでもしょうがねぇわな」
ふてぶてしい言い草に、何を言われてるのか把握してないのに嫌な気持ちになる。
「そりゃ仲間放り出して兄貴の七光で入ったチームじゃなぁ。佑真の器じゃまわせないって訳だ。あの狗賓(ぐひん)め」
「…誰が仲間放り出したって?」
突然声を低くした香月さんが少し窓に体を乗り出した。
「ハヤテが死んで羽延ばしてんじゃねぇか?おたくのNo.1はよ。」
――…仲間が死んで…羽を延ばす…?
「ほざいてんじゃねぇぞ」
その言葉に、千秋が口を開いた。
「極連なんかに俺らの事が分かられてたまっかよ……」
「相手にすんな千秋。ただの挑発だ」
怒りに震える千秋に、香月さんが冷静な言葉をかけて落ち着かせようとする。
「はっ!GOLD WOLFも終わりだな!歴代のNo.1たちに今からでも頭下げに行って来るといい!」
「………っ!」
その言葉にとうとう痺れを切らした千秋が車から飛び出そうとすると―――
「千秋。」
それを香月さんが一言で制止した。
「……っ」
揺れた千秋の瞳。
「ぎゃははは!」
言いたい事を言ったらスッキリしたようで、極連の人たちは野蛮な笑い声を上げながらマジェスタの回りを離れて行く。
「…糞!!」
車内には悲痛な千秋の叫びが響いた―――。
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