第15話

――――――――――――――――――――――




数年前だろうか。



あの頃の俺は常に殺気立っていた。




血に飢えた狼のように毎日街を練り歩いた。




狙った獲物は逃さない。




金色の毛皮には誰にも触れさせねぇ。




俺の拳が当たった瞬間、宙に舞う獲物の鮮血。




俺はその血の行く先を目で追いながら




涼し気に笑みを浮かべた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る