第14話
ケイが部屋を出て行った後、俺はベッドに倒れ込んで天井を見上げた。
…こんなの俺らしくない。
こんなに感情的になる事なんてなかった。
ケイにあんな顔をさせるつもりなんてなかった。
だけどお互いの無意識な言葉に
確実に傷つき合ってる俺たちがいた。
…落ち着け。
アイツは明日出張先に帰る。そうすれば全て元通りだろ。
暗闇の中で俺は静かに瞳を閉じた。
―――いつか封印した筈の俺の中の狂暴な狼が
目を覚まさないように。
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