第3話 ハツコイ


何気ない優しさに心がほどけた日


早すぎる恋がはじまりました


いつかの白馬の王子様みたく


颯爽と現れた彼は容易く心に入り込み


浮き足だったわたしは恋に恋を重ねました


数年後に訪れる結末なんて知る由もなく…



********************




*幼恋*



憧れ描いた姿と合わせ鏡


見つめたのはいづれだったか


因果は応報するように


想い込め育てた果実は

苦く渋く堕ちていく



恋と呼ぶには拙すぎた


散り際逃した幼恋おさなごい


望んだはずのれに掬われ

つむじ風で舞いおちる



恋と呼ぶには無邪気すぎた


薄紅染まらぬ幼恋


いだ未熟な林檎みたく

ほろ苦さだけが残る



2024.10.30




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