第2話 ソラの架け橋


物語のはじまりは


バスのなかから覗く大きな虹でした


幼いわたしはそれが消えゆく様を


ずっと眺めていました


コノセカイとわたしが繋がれた


最初のキヲク



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*はじまりの虹*



一瞬で瞳を奪われた彼方の色彩いろ


追いかけても追いかけても

届かない其処には

望むすべてがある気がして


小さな掌で空を仰いだ



何もなかった世界が光を纏った


耳心地のいい高鳴りと

アスファルトを蹴る車輪がリンクして


はじまりの合図を鳴らす



無機質な個体にドロシーが微笑む


この先に待つ未来を愛せるようにと

降り続いた大地にいま


約束のしるしがかかる



2024.10.29




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