キヲクのカケラ
noeru
第1話 はじまりの終わり 終わりのはじまり
もしも
コノセカイの創造主がわたしだとしたら
何を望み
どんな結末にしたのだろう
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†sakura†
空が薄紅色に染まるころ
行方知れずなあなたは今何処で何を想う
若かりし時代に見つけた花は未だ蕾のまま
咲き誇る姿を夢に描く
虚ろな記憶を辿ってみても
あなたの顔すら思い出せず
あなたが愛した色を頼りに
その装いを変えぬまま
今もあたしは此処に居ます
仮にあの日のあなたが春雨に
映し出された陽炎であったとしても
あたしの涙が造りだした
幻覚であったとしても
救われた命に変わりはないのです
空に咲く櫻を見上げる度
心はあなたの残り香に寄り添い
春に降る雪を眺めるほど
切なさで胸を詰まらす今も
あたしは此処に居ます
何度想い焦がし眺めたかな
流れゆく日々に立ち止まる季節
変わらぬsakura
幼き頃結んだ永遠は止むこともできずに
凛とした姿でピンクに色づく
失くすことが希望だとしても
あなたの声に酔いしれて
あなたが口ずざんだ名前を誇りに
優しい痛みを抱きしめ今も
あたしは此処に居ます
たとえばこれがすべて偶然で
何の意味も持たない事象だとしても
信じることをやめた神様の
気まぐれだとしても
救われた命に変わりはないのです
春日に舞う櫻を見上げる度
心はあなたの色彩(いろけ)に染まり
待ち望む花弁に想いを重ね
愛を知るこの地で今も
あたしはあなたに焦がれます
1996.1998→2016.9.30⇄xxx
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