sideナイト

阿鼻叫喚、これ程までに滑稽なことはない。


「ハハハ…。」


ここにいるのは全員シーラの敵だ。

そんな奴らは全員死ねばいい。

シーラとルークをどうにかして逃すつもりが二人はこの会場にはいない。


いきなり消えた俺を探しているんだろう。

本当にタイミングが完璧だ。


役に立ちそうな貴族以外は全員怪物に食わせるか。

とりあえずこの空間から絶対に逃げられないように部屋全体に魔法をかけた。


近衛兵達は来客を守るどころか逃げ惑う連中ばかり。

こんな兵で今までよく皇族の連中は首が繋がっていたな。まぁ、それも今日までの話か。


悲鳴や呻き声、苦痛にのたうち回る声が会場に響き渡る。

この光景をシーラに見せてやりたかった。

そうすればシーラもちゃんと理解してくれるだろう。


俺はシーラと一緒にいるためなら何でもする。

誰も法律を変えられないのなら俺が変えるまでだ。

他人に頼る事はしない。

俺がやった方が確実だからな。


この騒ぎが収まったら全てが変わるだろう。


明日からこの国は俺のものになるんだからな。


すでに半分以上のクズどもが死んだ。


「助けてくれ!誰か!誰か助けて!!」

「嫌よ!来ないで!やめてぇぇえ!!!」

「衛兵!何をしてるの!私を守りなさい!!衛兵!!!」


残りの連中は血の海の中を走り回り泣き叫んでいる。


ざっと見たところ、最初の人数の4分の1までになったか。

俺が王になるにはそれなりの理由が必要だ。


全て完璧にやり通そう。

俺はこの先の未来が楽しみで仕方がない。

俺がこの国の王になり、シーラを王妃にする。

きっとシーラも喜んでくれるだろう。


シーラはこれから先、英雄王の妻として未来永劫讃えられる。

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