sideシーラ

キスされた…!キスされた…!!!

何で?どうして??何で何で????

1人で大パニックを起こしている私。

そんな私を見てナイト様が恍惚とした表情を見せる。


「可愛いな、シーラ。」


え?可愛い?可愛いって言ったの?私を?

え?え?え?


「ナ…ナイトさンッ/////」


何で何で何で//////

こんなキス知らない、何で舌が入ってくるの?

恥ずかしい/////


「ん゛〜っ/////」


訳が分からなくなってとりあえず顔を横に逸らした。


もう恥ずかしすぎる、ナイト様の顔見れないよ///


「いいのか?そんな事して。

ココがガラ空きになる。」


ナイト様が私の耳元でそっと囁き…


「ひゃっ////」


私の耳を噛んだ。


耳を噛まれた事によって反射的にナイト様を見る。

きっと私は頭から湯気が出そうな程顔を赤くしているだろう。

 

 「人魚じゃなくて茹蛸ゆでだこか?」


ナイト様が揶揄うように言って私の前髪を掻き上げた。 


「か…揶揄わないで…/////」


情けない程小さな声は震えていて、恥ずかしくて再びナイト様から目を逸らした。


すると不思議な感覚が全身を襲う。


サラサラと何か粉のような物が私の肌を掠めて消えていく。

自分の腕の方を見てみたら…


「えっ/////」


ナイト様が包んでくれていた毛皮が金の粉になり空中へ溶けてしまっていた。

どうしよう!これがなくなったら私は裸になってしまう!


困り果てた私はナイト様を見た。


「あーあ、大変だ。大丈夫か?」


ナイト様は完全にいじめっ子スイッチが入っていた。


もちろん大丈夫じゃない私は首を何度も横に振った。

すでに肩の辺りがスースーしてきてさらに危機感を覚える。


胸元が見えないように、かろうじてある毛皮を抱きしめるけど残念なくらい毛皮がキラキラと溶けていく。


毛皮がなくなるのと比例して私の心拍数も上がって行った。


「そう真っ赤になるなよ。余計にいじめたくなるだろ?」


私はもう完全にナイト様の手中にいる。

ナイト様が私の首筋にキスを落とした時に感じた懐かしい香水の香り。


その一瞬の綻びをナイト様は見逃さなかった。


ナイト様に両手首を掴まれ頭の上で一つに束ねられる。

ナイト様は手が大きいから私の両手を束ねるのに片手しか使わなかった。


「////////」


もうダメだ、完敗。

それに、上半身を完全に見られてる。


心臓が飛び出て死にそうな私を嘲笑うかのように、毛皮が全てなくなりナイト様にあられもない姿を晒す事になった。


ナイト様に見られてる…/////


恥ずかしい、逃げたい!!!


どんなに逃げたくてもどんなに気合を入れてもナイト様から逃れる事はできない。

まず力の差がすごい。


ナイト様の片手の力に勝てないし、そもそも私の足は上半身に繋がっているだけのただのオモチャと変わらない。

使い物にならない足でどうやって逃げるの?


「綺麗だ……、この世の物とは思えない。」


ナイト様にそんな事を言われる日が来るとは夢にも思わなかった。


これはベッドの上だけの甘言かもしれない。

それでも嬉しい。

ナイト様に綺麗と言われて舞い上がるなと言われる方が無理だ。


舞い上がってしまう自分が憎い。

愚かで単純な自分が嫌になる。

きっとこの人はまた気まぐれに私を捨てるのに。


私の気持ちなんか知りもしないで身勝手な事をするに決まってる。

そんな事誰よりも分かってるのに、あなたへの気持ちが止められない。


痛感させられた。

私は何があってもナイト様の事が好きなんだって。


嫌いになれる訳がない。

私はナイト様に救われてずっと一緒に暮らしてきた。

ナイト様が公爵になる前からずっと。


一人ぼっちだった私の孤独を最初に埋めてくれたのはナイト様だ。


今、この人に応じればまた少しの間一緒にいられる。

この人が私に飽きるまで繋ぎ止める事ができる。


その間、この人を好きでいていいのなら私は喜んで利用されるわ。


もう無駄な抵抗はやめた。


「ナイト様/////」


本当はね、あなたとずっと一緒にいたい。

でも、それはきっと無理なのよね。

ナイト様は公爵だから、私とは絶対に結婚しない。

私は人間に近いだけで魔物だから堂々と愛人の座すら勝ち取れない。


家柄のいい素敵な淑女と結婚して、可愛い子供に恵まれて、幸せな人生を歩んでいく。

私はそれまでの繋ぎだ。


プライドはないの?


自分にそう問いかけたけど、答えは決まってる。プライドなんかいらないの。


ナイト様に遊んでもらえるなら、そんな物ゴミ以下だって。


「ナイト様…////」


大人しくなった私の手を離したナイト様。

私はすぐにナイト様に抱きついた。


あなたが私をいらないと言う日まで…


「ナイト様の物にして…。」  

 

「ンッ///////」


さっきよりも熱くて刺激的なキスだった。

ナイト様は器用だから私にキスをする合間にシャツを脱いでベルトを外す。

まさかこんな事になるなんて思わなかった。

ナイト様とこんな事に…/////


ナイト様、こんなに逞しい体してたんだ…。


背も高いし力持ちだから予想はしていたけどここまでとはね。


「そんなに見られたら穴が開くだろ?」


ナイト様は余裕そうに笑って私の顎を優しく掴み横を向かせた。

露わになった私の首筋にキスをして強く吸い付く。


「っ//////」


ピリッとした甘い痛みに痺れて声が漏れそうになった。


ギリギリ我慢できてるけど、これ以上刺激的な事をされたら私はどうなってしまうのかな…。

少し怖い。  


ナイト様の唇は首筋から鎖骨へ、鎖骨から…


「ぁっ…/////」


胸元へ。

くすぐったくて気持ちよくていっぱいいっぱいになっているとナイト様が私の胸に優しく触れる。


「やっ/////ナイト様…/////」


男の人に初めて触られた。

恥ずかしくて死にそう。

私今どんな顔してるの?


ナイト様は私の胸を触りながらお腹にキスをする。

身を捩りたい程恥ずかしいけど、足に力が入らないからじっとしているしかない。


「んぅっ…/////」


何もかもが初めての経験だ。

胸を触られたのも、大きな両手で腰を掴まれたのも…


「ひゃっ///////」


自分ですら触ったことのない所にキスをされたのも。  


「ナイト様っ////

やだっ…やだ/////」


男女の営みでは普通なの?

お互いの体を触り合うのは知っていた。


でも、こんな所にキスをするなんて聞いたことない。


それに…


「あっ///あんっ…あっ/////」


ナイト様が舌を動かす度に聞いた事もないような声が自分から出てしまう。


こんなはしたない声を出したくない。

ナイト様に変に思われたらどうしよう…。

 

「ナイト…様ぁ…/////

もうやだぁ//////

やめて/////ナイト様/////」


初めての感覚が襲ってきた。

触れられている所全てが敏感になって、刺激を与えられる度に腰が跳ねる。


「あっ/////あっ…///」


やめてほしいのにもっとして欲しくて、ふわふわして何も考えられなくなってきた。


「ナイト様…////

変っ…変になるっ…/////」


お腹の中がゾクゾクする。

もっと…もっと奥をくすぐってほしい。

私、やっぱりおかしいのかな?

処女なのに奥に何かが欲しいなんて。


感じたことのない快感がゆっくりと近づいてくる。

気が付けばナイト様の髪の毛をグッと掴んでしまっていた。


離さないと…でも、何かに捕まっていないとおかしくなる気がする。

快感の波に飲まれて私が私でなくなってしまう気がするの。


必死に理性を取り戻そうとした。


ツプッ…と聞きなれない音がしたかと思えば…


「あっ…あぁぁっ//////」


少しの痛みと快感が一気に押し寄せた。


「まだ一本だ、そう気張るなよ。」


ナイト様の言葉を聞いて、ナイト様が私の中に触れている事がわかった。

動かされると少し痛い…けど……


「ンッ///んぅっ…/////」



お腹の中がゾクゾクして気持ちいい…//////


「随分と狭いな、俺のが入るか心配だ。」

「/////////」


そう、だよね…////


私の中がもっと柔らかくなったらナイト様が入って来るんだよね…。

なんかそれ…すごく、恥ずかしい…かも。


ナイト様が私の中に入ったらどんな感じなんだろう。

初めては痛いと聞く。


ただ痛いだけなのかな…?

気持ちいいのかな?

分からないけど、ナイト様と一つになれるならどんなに痛くても我慢できる。


この時間が幸せだ。

私、ナイト様に女にしてもらえるなんて。

生まれてきてよかった、きっと今日のことは死ぬまで忘れないわ。


幸せに浸っていたらナイト様が私の中に触れながら唇にキスをした。


突然の出来事に驚いてフッと力が抜ける。

その瞬間、ナイト様は指の数を増やした。


「あ゛っ//////」


この刺激は私には強すぎる。

恥ずかしいほど腰が跳ねてしまったし、可愛い声とは程遠い。


「ここ、な。」


ナイト様は私の中の弱点を見つけたらしい。

そのおかげで…


「あぁぁ…ぁっ///////」


情けない声を上げてしまった。


「気持ちいいな、シーラ。」


トン、トン、と指の腹で私の中を弾くナイト様。


「あんっ//////あっ/////」


私の嬌声を聞いてナイト様はどう思っているだろう。


うるさい、なんて思われていたらつらいな。

私は自分のいやらしい声に耐えられなくなって自分で自分の口を塞ぐ事にした。


「ん゛っ/////ん゛ふっ…/////」

「シーラ、誰がそんな事していいって言った?」


ナイト様が中の指の動きを激しくした。

トントンしたり、指を回すようにして私を拡げたり。


「んぁあっ//////」


その動きについていけるわけもなく悲鳴のような嬌声を上げた。


「そうそう、それでいい。」


その後もナイト様は容赦がない。

結局私はナイト様の長い指でトロトロに溶かされてしまった。


「はぁ…はぁ…はぁ……////」


自分でも分かるくらいベッドのシーツを汚している。

私、初めてなのにこんなに感じて大丈夫なのかな…?


体の一番深い所がムズムズして耐えられない。

そう思っていると、ナイト様が私の中からそっと指を抜いた。


「え……?な…なんで…?」


こんな苦しい状態で終わるの?

私のこの昂った体はどうしたらいい?


「こっちでも可愛がらせてくれよ。」


ナイト様の下を初めて見た。


「えっ//////」


私はすぐに顔を手で覆ったから一瞬しか見ていないけど明らかに規格外の大きさだった。


無理、絶対無理、あんな大きいの入らない。

入ったとしても私死ぬんじゃないの?


「シーラ、どうした?

ちゃんと見なくていいのか?

俺に犯されるとこ。」


ピタッと熱い物が私の受け入れる所に当てられた。


「///////」


極度の緊張と羞恥で何も言えなくなる私。


感情がぐちゃぐちゃになってどうしたらいいか分からなくなって、気が付けば両腕で自分の顔を隠していた。


「顔見せてくれよ、ほら。」


ナイト様に軽々腰を持ち上げられて…


「ひっ!」


ほんの少しだけ、ナイト様の物が私の中に入った。

ズッ、ズッ、と少しずつナイト様に犯されていく。


「あ゛っ…!!!あっ…い゛っ……/////」


腰に伸し掛かる重みとナイト様の体温で目の前がチカチカした。


「ん?」


ナイト様は私の反応をよく見ている。

私が痛がったのが分かったのかすぐに止まってくれた。


「シーラ、何か言う事があるんじゃないか?」


ナイト様は責めるわけでもなく優しく聞いてくれる。

今、ちゃんと言うべきよね。


「私……初めてなんです……/////」


ナイト様に嘘をつくつもりはなかったけど、結果的に黙っていた事になっちゃうよね。


嘘をついたと思われて呆れられると思っていた。

でも、ナイト様はすごく柔らかい表情をした。


「これから、大切な事は先に言え。いいな?」


低いけど優しい声、瞳には思いやりが見えた。

前のナイト様に会えた気がして嬉しくなってしまう。

ナイト様の言葉に頷くと、今度はとろけるほど優しいキスをくれる。


まるで本当に愛し合う男女みたいに手を絡み合わせて繋ぎ互いにキスを楽しんだ。

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