第3話

学校でずっとリリーさんのことを考えた。

俺から連絡しない限り、また会えるかはわからない。


「うーん…」


悩む。


そうだ、逆に考えてみよう。もし、リリーさんが俺だったら。ナンパして、連絡先渡して振られる。…まぁ、たくさんの人に声かけてて、そんなこと日常茶飯事かもしれないけど。


とりあえず、リリーさんが他に付き合ってる人いないか確認してみようかな…。


市川いちかわくん、珍しく勉強してる?」


「いやぁ、…ぼーっとしてただけ」


「あ。それ出しっぱなしってことか」


「そう」


教科書たちを机に置いているだけ。


「次体育だよ」


「ありがとう」


学校の人に相談できない。

人と深く関わるのが、怖いし、辛いし。


どうせ、俺なんて誰からも忘れられる。


関わるのがめんどくさくなるから…


体育ではバスケをした。集中していると、頭の中が整理された。


リリーさん、あなたのことをまず教えてもらえませんか?


東京にずっといますか?


うん、まずこれを聞こう!


「よっしゃーー!」


「ナイス市川!」


シュートも決めたし、やるぞー!

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