第11話
私の目の前にリンカがいる
ここは学校の階段の踊り場で前にもこんな事あった気がした
リンカは表情をかえずに涙を流す
「泣いてる…」
「ううん。わらってる。怒ってるかも、もしかしたら悲しんでるかも。哀れんでるかもね。さぁ、ほんとの感情はどれでしょう」
リンカがピエロにかわった
ジャグリングからバランスボール、いろんなショウを私にみせる
「ねぇ。ねぇ。もっと俺にかまってよ」
「いやだ。私はハヤトくんのことで忙しいの。さ、はやく帰って」
私はリンカに背をむけた
「…壊したい」
「え…?」
「全部…壊したい」
「こわすって…」
「…堕ちたハヤトをみたい」
だめ、させない
「……ランカのことが嫌い」
ハヤトくんがリンカの隣へ現れた
「行こう、リンカ」
「あぁ、どこまでも…黒の世界へ」
奥へ奥へ進んでいく2人
どうして?
「だめ!いかないで!!そっちはだめ!」
掴めそうで掴めない
行かせちゃだめなのに、届かない
2人は振り向くことなく奥へ
「「…」」
私の手は届かない
追いつけない。なにもできない
いかないで、2人とも
「…はっ!!」
真っ暗な闇の中、私は目を開けたのか
自分の部屋の匂いだ
ベッドの感触
目覚めた…感覚
「っっっ…はぁ……はぁ……ゆめ…か」
妙にリアルなゆめだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます