第196話
店をでてハヤトくんたちの所へ
「ハヤトくん!」
6人が振り向いた
私をみると、やっぱり来たか·····と
言うようにニヤつく面々
めんどくさそうに私をみて
「·····なに?」
「·····なんで、おこったの?怒る理由がわからない。私はハヤトくんからもっと酷いこといわれたのに」
「·····ムカついたから」
「なんで、ハヤトくんが」
「隠す必要もないのに、嘘つかれたらむかつくだろ」
たしかにそうかもしれないけど·····
「私だってむかついてる
あ、謝んないから!」
ハヤトくんから言われたことに比べたら
安いものでしょ
「は?いーよ、べつにどっちでも」
ハヤトくんのことも腐ったミカンもぜんぶぜんぶ
「·····むかつく」
「わざわざそれいいにきたの?」
でも、1番ムカつくのは
「あほくさ、いくぞ」
「タクトはだまってろ」
「「「ぶっ」」」
タクトは私が呼び捨てにしたことに驚いたのか口を閉ざした
眉ひとつ動かさないスカした顔のタクトに
腹がたつ
「···全部タクトのせい!」
「は?」
「こんなはずじゃ·····なかったのにタクトの一言のせいで·····私はただ思い出が欲しかったの。ハヤトくんと友達になれるだけでそれだけでよかったのに····」
名前呼ばれたい話をしたい笑って欲しい
その一心だったのに·····
「これだって大切な思い出だよ
大好きな人からもらってほんとにほんとにうれしかったのに、ハヤトくんから酷いこといわれてもこれははずせなかった
あれは、あれはただ···つい言っちゃっただけだもん」
涙が溢れ出す
なんに対しての涙かわかんないけど
最近泣いてばっかだ
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