第162話

友達くらいいいじゃん


「いやだよ。やだよハヤトくん」


「話はおわり

悪かったな、寝てる時に起こして」


ハヤトくんは私の言葉を聞こうとせず

私を追い越して歩き出す



「っまた名前を呼んでよ」



ハヤトくんは一瞬立ち止まる


「っ·····じゃーな」


「ハヤトくん!」


だけど、すぐにそのまま歩いて屋上をでていった



バタン


扉の閉まる音が響く


言いたいことはたくさんあった


友達はやめないよ。ずっと好きでいるからって言おうと思ったのに


何度も振られてきた


“ 俺はコウがすきだよ”


清々しいくらいまっすぐにコウが好きだといわれ


それでも好きで諦めきれず


友達になれて


“ ランカ”


名前を呼んでくれたのに


振られたことよりも

名前を呼んでくれなかったことに対して


涙が·····とまらない

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