第160話

ハヤトくんを追って着いた場所は屋上だった

少し離れた場所に何人かは座り、好きな時間を過ごしてるようだ


「·····」


何も話さないハヤトくん

何を考えてるの?

うそだ·····なんとなくわかる


ハヤトくんの話したいことがわかってしまう



逃げ出したい。ききたくない


ハヤトくんは私と目を合わせると切ない表情を浮かべる


「····呼び出して、ごめん」


「べつに、へーき」


「言わなきゃって思って」


「な、なにを…?」


「俺のこと好きになってくれてありがとう」


これはきっと世界一つらいありがとう



「俺の事わかってくれて、理解しようとしてくれて、俺の味方になってくれて、今までちゃんと言えてなかったから」


「い、いーよ。改まっていわなくても」


「····俺は」

「っ…いわないで」


「お前の気持ちにこたえることはできない

これから、さきも·····ずっと…だから」


フラれるのはいい

だけど、だけどこれ以上はいわないで



「友達やめる」

「友達やめるなんていわないで」



聞きたくなかったのは、この言葉



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