第163話

キーンコーン


学校が終わるチャイムがなる

そんなにも時間がすぎたことに驚く



ハヤトくんが出ていったあと気力なくずっとボーッとしてたからそろそろ帰らないとな


でも、マユちゃんたちになんて言おう



きっと戻ってこないことに

心配してるだろうな。先帰ってるかな


時間をかけて歩いたから校舎にはもうほとんど人がいない



けれども教室へ入ると



「ランカ!顔!!」

「え、大丈夫?」

「·····なんていわれたの?」


マユちゃんたちが待っててくれた

誰もいない教室で待っててくれたんだ



「·····ふられた」


「ラン」

「また振られちゃった。だけど、今までも何度も振られてるし慣れてるから。平気」


大丈夫


今までだって泣いてきたんだ

また振られたくらい·····どうってことない



「ランカ·····」



3人が私を抱きしめてくれた


さっきも泣いてたのに涙が溢れてくる


「だ、だいじょうぶだよ·····う、うわぁぁん」



“ 友達やめる”



いつか言われると思ってた


だけど、ハヤトくんをみて、笑った顔を見て

もう言われないんじゃないかと少し期待した



このままでいればまた戻れるんじゃないかって



“ おはようハヤトくん”

“ ははっおはよランカ”



もう無理だ


“ 話はおわり·····じゃーな”



もどれないんだ



あの頃にー·····


“ ハヤトくんっ”


“ ···ランカ”

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