第47話

そして、肉を各々頬張りながらやはり気になるのは…


「ヒュウガミズキ…ってなんですか?」


ハヤトくんがとんぐ片手に真剣な眼差しで切り出した


スイレンをみると、ヒロちゃんたちと話をしてる為聞こえてない模様



「すいません…気になって」

「それなら私も…なんなんですか?」


焼けた肉が私たちの皿におかれていく


「おっさんくす…ヒュウガミズキ…いってたよねーそれってなに?花の名前?」


焼けた肉を頬張りながらなっつんは言った



「ふっ…ちげーよ

ヒュウガミズキってのは…人の名前だ」



「「人の名前…」」


そうなんだ。少しほっとした


駅の名前じゃなくて…


ヒュウガミズキ…さんか


スイレンのあの表情


気になることはたくさんある



「その名前はスイにとっての天敵だ」


「天敵…」

「スイレンさんにとって?」


「そ。ソイツのせいでアイツは今、窮地に陥ってる」


「窮地?」

「え?なんで?」


「まず、順を追って話すか。アイツが俺のことを嫌ってるのは元からだが、特に悪くなったのは少し前」


「少し前?そのときキョウヤくんなにしたの?」


キョウヤさんは持ってたタバコに火をつけ吐き出す


「!?キョウヤくんウチのまえでは吸わないんじゃなかったの?」


なっつんがキョウヤさんのタバコをみて、驚いた


「…んなこといってねーだろ、吸いたくなったら吸うんだよ。俺は」


「うわー…ほんと自己チュー」


「それが俺だ」


キョウヤさんのどうどうたる所以に惚れ惚れするよ


キョウヤさんは話を戻し


「……若木が潰れた」






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