第3話 プロローグ③

ドォーンッ!!

重火器を装備したタトルコスが、わたしのライオットに攻撃してきた。

バズーカ砲。

だけど。

ドォンッ!!

それはわたしには当たらず、わたしのライオットの横の地面で爆発した。

避けた。そう捉えられるだろう。

だけど、わたしにそんな意思はない。突進してる合間に、たまたま避ける形になった。わたしにとっては、そんな感じにしか思ってない。


というより…


『こんな感じに動いてる相手に、バズーカなんて当たるわけない。こっちは量産機とはいえ、機動性重視。使いどころ間違ってる』

わたしはそう思った。どうせ使うなら、わたしの後ろにいる本隊に使えばいい。あっちはあっちで、まだ混乱してるだろうし、味方の援護にだってなる

『…なのにわたし相手にバズーカ?弾の無駄遣いでしょ…』

ドォーン!!ドォーン!!

なのに、バズーカ砲を構えたタトルコスは、わたしのライオットを攻撃してくる。新たにもう一機が、同様にバズーカ砲で攻撃してきた。

ドォン!!ドォン!!

だけどまたしても、わたしのライオットには当たらない。

むしろこっちにとって、有利に働いてる。バスーカ砲の攻撃で出来た煙が、わたしのライオットの姿を見えなくしてる。相手のスキをついて、接近しやすくしてる。

『出力センサーを使って、こっちの位置を把握したりとかも出来るだろうけど、そんなの使うとは思えない』

第一、そんなこと出来るヤツなら、こんな攻撃してこない。無駄弾打ってるようなことしてるようなヤツに。

因みにこっちは、出力センサーを使って突進している。煙でこっちが見えなくなってるだろう時点で。だからあっちの位置は把握済みだ。

『…手練れだって思ったのに…。…違った?』

…まぁいい…。それでも、あっちの方が数は上だし。

モニターの前にあった煙が消えた。煙の中から出たということだ。

「わたしの目的、叶えてよ!!」

そう言うとわたしは、コントロールスティックの引き金を引いた。

すると。

ドドドッ!!

ライオットのライフルから、弾が発射された。

そして。

ドカンッ!!

バスーカ砲を装備していたタトルコスを撃破した。

「次!!」

ドドドッ!!

同じく、バスーカ砲を構えていたタトルコスを撃破。

『後の四機は?何してるの?』

わたしは、モニターを見た。そこには四機のタトルコスが映っている。

だけど。

「何でこっちに攻めて来ないわけ!?一斉攻撃しなさいよ!!」

わたしは、そのタトルコス四機を見てそう言った。


武器を構えて突っ立ってるだけ。


わたしには、そう見えた。


四機のタトルコスが装備してるのはライフル。地面から現れたタトルコスと同じ装備だ。

「ライフルで一斉攻撃しなさいよ!!こっちは相手を倒して、スキが出来てるようなものなのに!!」

それも二機相手にした後だ。ライフルで一斉攻撃出来るチャンス。その後、一気に攻め込めるのに!!

「逆にそっちがスキを作るな!!」

わたしは、モニターに向かってそう叫んだ。もちろんその相手は、四機のタトルコスにだ。

『逆にこっちが攻め込めるチャンスが出来た。このスキは、こっちにとって攻め込むチャンスだ』

だけど!!

「そんなチャンスはいらないのよ!!」

でもこうなったら仕方ない。あのタトルコス四機に攻め込む!!

ギューーン!!

わたしはライオットを、四機のタトルコスに向かって、突進させた。

そして。

ドドドドッ!!ドドドドッ!!

ドカンッ!!ドカンッ!!

一気に、二機のタトルコスを撃破した。

残りの二機は浮き足立っている。さっきの二機もそうだ。こっちが攻め込んできたことに浮き足立っている様子だった。

「何なの!?手練れどころか、全然駄目じゃない!!」

そしてわたしは。

ドドドドッ!!ドドドドッ!!

ドカンッ!!ドカンッ!!

残り二機のタトルコスを撃破した。

これで前方にいた、六機のタトルコスは全機撃破。

だけど……。

「…また目的、叶わなかった…」

わたしは、小さくそう呟いた。

そして。

『本隊は?本隊の方はどうなったの?』












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